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ケネス・クラーク 『ゴシック・リヴァイヴァル』

『ゴシック・リヴァイヴァル』/ケネス・クラーク (著), 近藤 存志 (翻訳)

  • 価格: ¥3,570 (税込)
  • 単行本: 338 p ; サイズ(cm): 19 x 13
  • 出版社: 白水社 ; ISBN: 4560027048 ; (2005/09/20)

出版社からのコメント
「ゴシック・リヴァイヴァル」とはゴシック様式の復活を意味し、19世紀以前からイギリスにおいて独自の伝統を形成していたが、19世紀に入るとより厳密なゴシック建築の復興をめざす運動として展開することになる。


この運動は19世紀の建築界の潮流において、またヴィクトリア朝時代の美的趣味の傾向に圧倒的な影響力を示し、当時のイギリス社会を席巻し、時代の美的趣味を十二分に満足させる一大運動となっていった。


その影響は、今日のイギリス社会においてなお顕著に見出せる。教会はもとより、裁判所などの公共建築、集合住宅にいたるまで、市民生活に関わる多彩な建築物がゴシック・リヴァイヴァル様式によって建築されている。


本書は美術史家のケネス・クラークが著した優れたゴシック・リヴァイヴァル研究であり、ホレス・ウォルポールの自邸ストロウベリ・ヒルからゴシック・リヴァイヴァルの傑作として名高い国会議事堂まで、多彩な建築事例を取り上げながら、この運動を大局的に扱った名著である。


またラスキンに一章を割いていることからもわかるように、ケネス・クラークの論考は建築のみならず、美術、文学を含む一大芸術運動として展開したゴシック・リヴァイヴァルの諸相を的確に網羅しており、イギリスの芸術や文化全般を理解するうえでの必須の文献となっている。