す も も の 缶 詰

ツブヤキニッキ

あらすじ

雪が静かに降りつもるクリスマスイブの夜のこと。ベッドの中で息をひそめながら、サンタクロースのソリを待っていた少年は、突然の大きな音に飛び起きた。部屋の窓からおそるおそる外をのぞく少年の目に飛びこんできたのは、家の玄関の前で黒光りする巨大な機関車「ポーラー・エクスプレス」だった。


パジャマ姿のまま急いで外へ出ると、機関車の車掌が立っていた。まるで少年を迎えに来たかのように。


「キミも来るかい?」
「どこへ?」
「なに、北極に決まっているじゃないか。この汽車は『急行北極号』さ!」。


少年は、夜空を走るその不思議な列車に乗ることにした。あのサンタクロースに会うために――。


機関車の中を案内してくれる、チビで太っちょと、のっぽでガリガリの双子の兄弟、自分に自信が持てない親切な少女、知ったかぶりの雑学王、臆病で孤独な少年など、ちょっと個性的な仲間たちとの旅は、ワクワクする大冒険の連続。線路に迷い込んだトナカイの大群との遭遇、機関車の暴走など、あらゆる困難を乗り越え、ようやく目的地である北極に到着した少年たちだが、迷路のような街で迷子になってしまう。


少年たちは、無事にサンタクロースの元にたどりつけるのだろうか。そして冒険の旅を終えた少年たちが、最後に得たものとは――?