久しぶりにアメリカ南部の料理である《レッドビーンズ&ライス》を作りました。レッドビーンズとソーセージをトマトで煮込んだケイジャン料理です。
アメリカではライスは主食ではなく野菜のひとつと考えられているらしく、現地ではここにさらにパンが付いてきます。
本来は南部独特のフィレというスパイスを使うのですが、日本では入手できないので、普段はケイジャンスパイスを使います。今回は業務スーパーで買ったケイジャンソースというのを使ってみたら、あまりケイジャンぽくなくて、ちょっと残念。
以前、ニューオーリンズを舞台にした小説を読んでいたら、このレッドビーンズ&ライスが出て来たのですが、翻訳者が「あずきご飯」と訳していて、がっかりしたことがあります。
確かにあずきは英語にするとレッドビーンズなのですが、この料理に使うレッドビーンズはあずきか?と言うと、違うんでよね。
今回使ったのはレッドキドニービーンズ。本当は金時豆を使いたかったのですが、なかったのでキドニーにしましたが、どちらにしてもいんげん豆の一種で、あずきではないのです。
というわけで、翻訳家もいろいろ調べ物が多くて大変だと思いますが、英語(この場合は)が堪能というだけではできないということですね。
直訳では文学として成り立たない場合もあるから、日本語も堪能でなければ、いい翻訳にはならない。直訳としては間違ってはいないが、どうもこれはおかしいのではないか?と疑問を抱く事も必要です。疑問を抱くためには豊富な知識も必要です。翻訳家は、むしろ作家よりも大変かもしれません。