今夜は録画していた「鬼平・剣客・梅安を作った男 池波正太郎」というドキュメンタリーを観ている。『鬼平犯科帳』のゲストは、おまさ役の梶芽衣子で、おまさファンの私としては、28年間どんな気持ちで演じていたのかを知ることができるのは大変興味深い。
ちなみに池波正太郎は、「鬼平は中村吉右衛門以外にやって欲しくない」と言っていたらしく、テレビの鬼平は鬼平そのものなんだな、逆に言えば原作を読みながら、迷わず中村吉右衛門を思い浮かべていいんだなと思ったら何にも増して嬉しくなった。迷うことなくはっきりとイメージが思い描けるわけだから。
池波正太郎作品は、剣客も梅安も雲霧仁左衛門もテレビで観た。どれも面白いと思うが、私はやはり鬼平が一番好き。今年『鬼平犯科帳』執筆50周年という事で、テレビシリーズ全作品が放映されるって、私にとってはなんてラッキーな事だろうと思う。
私が時代小説を読むきっかけになったのは、芦川淳一さんの小説からだけど、その芦川さんに「鬼平は組織の話だから、女性には面白くないのでは?」と言われた事があるが、いやいや、それは全く当たっていない。私には非常に面白い。三本の指に入る小説かも。
テレビを観ながら、また日本酒飲みながら書いているので、いい加減酔って来た。今夜はなんだか楽しい酔い。自分が好きな物について語られる番組って、そうそう!とか相槌打ったりできて嬉しいんだよね。本当は同好の士と語りたいけどね。
ところで今夜のつまみは、日本酒だから枝豆と辛子醤油で食べるごぼう天。
最後に思うのは、私が好きなのは鬼平なのか、それとも鬼平を作り出した池波正太郎なのか、どっちなんだろう?と。どちらにしても、芦川淳一さんの小説を読まなかったら池波正太郎にも出会えなかったわけで、芦川淳一さんには本当に感謝している次第。