す も も の 缶 詰

ツブヤキニッキ

【7】 サンクチュアリ

作者をして「自分として想像しうるかぎりの恐ろしい話」と言わしめた作品。南部を征服しつつあった機械文明の象徴である、性的不能者ポパイによって、女子大生テンプルがとうもろこしの穂軸によって凌辱される事件をはじめ、ここに現われるのは性、暴力、殺人などにみちた1920年代末期の頽廃、混乱した南部社会の風俗である。作者がこれまでの特殊な一面の描写を脱皮し、ここに初めて南部を多面的に描写し、その文名を一躍高めた注目すべき作品。