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ツブヤキニッキ

【24】 短篇集(1)

  • 志村正雄 訳/岡庭昇 解説

1950年、フォークナーはマルカム・カウリーの示唆に従って、主題別に配列した42篇からなる短篇小説選集を編んだ。それは、既に『これら13篇』、『医師マーティーノ、他』の二短篇集に発表した25の作品のほかに、『村』の冒頭と関わりもつ「納屋は燃える」、5年後いくぶん手を加えて『大森林』の一篇とした「熊狩り」など、17篇の未収録作品をおさめたもので、フォークナーの短篇世界を鳥瞰し、その持質を把握するのに恰好な一巻である。