2004-06-14から1日間の記事一覧
書簡や日記には漱石の心情がよく表れている。「おれの様な不人情なものでも頻りにお前が恋しい」(1901年、ロンドン留学中に妻鏡子にあてた手紙)、「今に東京へ帰ったら、みんなで遊びましょう」(1910年、胃潰瘍で危篤に陥った際、伊豆・修善寺から娘たち…
「道草」とあわせて読みたいのが妻・夏目鏡子(故人)の「漱石の思い出」(文春文庫)。妻の目から漱石の奇行の詳細を語っている。一方、小宮豊隆氏は「夏目漱石」(岩波文庫)などで鏡子を悪妻として紹介したが、漱石の次男・伸六氏(故人)が「父・夏目漱…
夏目漱石の蔵書は没後、遺族が保管していたが、第二次世界大戦の戦火を避けるため東北大学付属図書館に移された。 洋書1650冊、和漢書1418冊のほか、日記や手帳、学生時代の作文や教師時代の試験問題などがある。小物も興味深く、本の間の挿入物には押し花や…
夏目漱石(1867〜1916)が残した「道草」は、死の前年にあたる1915年の6月3日から9月14日まで、東京朝日新聞と大阪朝日新聞に連載された。「吾輩は猫である」を書いていた30代後半の事実に基づいているとされる。 物語は主人公・健三と妻・お住との自我の衝…
■イントロ:「NOTEBOOK」6月12日 ⇒http://www.a-moz.binboserver.com/mdiaryp/8/mdiary.cgi?id=schazzie