ちょっと遅くなりましたが、10/22のライブ後記です。
今回のライブの目玉は、ニューオーリンズのドラマーMayumi "Shara" Vurzuがスペシャルゲストで出演してくれたことでした。いつか一緒にやろうと言っていたこの時が、遂に訪れたのです。マユミさんとは打ち合わせもリハもないぶっつけ本番だったので、始まるまではドキドキでしたが、何も心配はいりませんでした。マユミさんのパワフルで明るいドラムと一緒に演奏できて、本当に楽しかった!
来ていただいた皆さんも楽しんでくださったようで、よかった!よかった!よかった!
皆さんの笑顔が見える。笑い声が聞こえる。そして思い出したのです。歌を始めた当初、ニューオーリンズのミュージシャンみたいに、みんなが楽しめるライブをしたいと思っていたこと。みんなが笑顔になれるライブをしようと思っていたこと。そういう原点に戻れたような気がしました。
Mayumi "Shara" Vurzuとは2005年にニューオーリンズで知り合いましたが、私が帰国して2ヶ月後にニューオーリンズを襲ったハリケーン・カトリーナでマユミさんは被災しました。楽器も家も全てなくなったそうです。ハリケーンから逃げてロサンゼルスに向かう道中から送られてきた生々しいリアルタイムのメールにショックを受け、何とか助けたいという一心で寄付を募り、沢山の方々のご協力を得て彼女に送ることができました。
そして2011年の東日本大震災の際には、そのお返しにと今度はニューオーリンズのミュージシャン達が協力して寄付を送ってくれたのです。
そんなやり取りの中、数年前には彼女の日本でのリーダーライブへのゲスト出演が実現し、そして今回自分のリーダーライブに彼女をゲストとして招くことができ、またカトリーナ当時に協力してくださった皆様に彼女と一緒にステージに立った自分を見ていただくことができ、ようやく大役を果たしたという思いでいます。
とはいえ、いわゆるニューオーリンズ・ミュージックは今まであまりやったことがなく、SOUTHBANDとしてはトラッドジャズという感じでもないし、さてどうしようかと思いましたが、プロフェッサー・ロングヘアか、ドクター・ジョンあたりをやりたいというインスピレーションを大事にして、そのあたりをマユミさんのドラムでお願いすることにしました。幸いなことに、今回それに十分応えてくれるメンバーだったので全く心配することもなく、とにかく楽しくやれました。
マユミさんが叩いている間、ドラムの達郎君はパーカッションでフロントへ。常に後ろにいる彼なので、たまには前に出るのもいいことですよ。そして私は久しぶりにウォッシュボードを演奏しました。今までで一番楽しく演奏できましたね。本場のリズムに触発されたのかも。
今回のライブに至るまでの道は辛いことのほうが多かったし、特にこのライブ前は何をやってもうまくいかず、打ちのめされていた感じだったのですが、ここまでやれて良かった。他人がどう言おうとも、私は一生懸命やって来たし、いつも全力を尽くしてきたつもりなので何も悔いはありません。例え今死んでも、思い残すことは何もないと言い切れます。
ライブ当日は雨でした。にも関わらずライブに足を運んで下さり、いつもより長めに遅くまでお付き合い下さった皆様、本当に本当にありがとうございました!そして、素晴らしい演奏をしてくれたメンバーにも心より感謝します。ありがとう!
THANK YOU VERY MUCH FOR THE GOOD TIME YOU ALL SENT ME !!!
※Mayumi "Shara" Vurzuがハリケーン・カトリーナ後のニューオーリンズを元気にするために製作したCDには、寄付をしてくださった全ての皆さんの名前が記されています。