す も も の 缶 詰

ツブヤキニッキ

長谷川平蔵の温かさに涙

日本酒はやめたと言いながら、いろいろ考えたりイライラするのが耐えられなくて、また呑んでしまった。もちろん「鬼平犯科帳」を観ながら。


しかし長谷川平蔵ってのは厳しいけど温かい人だね。優しいのではなく気持ちが温かい。通り一遍の社交辞令ではなく、心底相手の身になって考えている言葉に涙が出る。そういう人は昨今ではなかなかいない。今じゃこの国のトップだって自分の利権のことばかりだものねぇ。


どうしようもなく悲しい時、どうしようもなく苦しい時に手を差し伸べず、今更心配しているようなことを言われても腹立たしい。何も期待してはいないけど、鬼平のような温かさで一言でもいいから言葉をかけられていたら、どんなに救われただろうと思う。


誰にも話せずにいる時に、大変だね、大変だったね、悲しいね、苦しいねと言ってもらえることでどれだけ救われるだろうか。変に励ますとかじゃなくて受け止めてくれるだけでいい。たぶん鬼平ならそうしてくれるだろうと思う。


悲しいかな、人の気持ちを察して、気を利かせられる人というのがいなくなったなあ。

長谷川平蔵の温かさに涙

日本酒はやめたと言いながら、いろいろ考えたりイライラするのが耐えられなくて、また呑んでしまった。もちろん「鬼平犯科帳」を観ながら。


しかし長谷川平蔵ってのは厳しいけど温かい人だね。優しいのではなく気持ちが温かい。通り一遍の社交辞令ではなく、心底相手の身になって考えている言葉に涙が出る。そういう人は昨今ではなかなかいない。今じゃこの国のトップだって自分の利権のことばかりだものねぇ。


どうしようもなく悲しい時、どうしようもなく苦しい時に手を差し伸べず、今更心配しているようなことを言われても腹立たしい。何も期待してはいないけど、鬼平のような温かさで一言でもいいから言葉をかけられていたら、どんなに救われただろうと思う。


誰にも話せずにいる時に、大変だね、大変だったね、悲しいね、苦しいねと言ってもらえることでどれだけ救われるだろうか。変に励ますとかじゃなくて受け止めてくれるだけでいい。たぶん鬼平ならそうしてくれるだろうと思う。


悲しいかな、人の気持ちを察して、気を利かせられる人というのがいなくなったなあ。

鬼平の朝ごはん

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昨日はお蕎麦屋さんで日本酒を呑んで酔っ払い、早く寝てしまったせいで、今日は5時半に目が覚めてしまいました。あんまり早く起きてガタガタしていると、うるさいと怒られそうなので、しばらく『鬼平犯科帳』を読みながらおとなしくしていました。


丁度、鬼平が朝ごはんを食べるくだりがあり、そうだ!今日の朝ごはんは鬼平定食にしようと思い立ち、なるべく音を立てないようにして作り始めました。くだんの鬼平の朝ごはんのメニューはこちら。


白飯

生卵

大根の漬物

根深汁


根深汁とは、長ネギのお味噌汁のことだそうで、卵かけご飯に長ネギの味噌汁という極めてシンプルなメニューが、何とも美味しそうに思えたのです。大根がなかったので、漬物はきゅうりになりましたが、この献立て同じ朝ごはん。


本を読んでいて食べ物の記述があるとつい食べたくなるという経験は、読書好きのほとんどの皆さんにあると思いますが、私はもうしょっちゅう。前記事の「花巻蕎麦」もしかり。鬼平犯科帳では、五鉄の「軍鶏鍋」も作ってみました。軍鶏なんかないから、普通の鶏肉で作りましたが、鶏肉のすき焼きみたいな味になり、果たしてこれでいいのか?という感じ。


文学グルメは食欲を刺激されるけれど、いざ作ってみると正解が分からないだけに悩ましい。料理本ではないから調味料など書いてない場合がほとんどだし、例えば湯豆腐と言っても、たれはどんな味か、豆腐は木綿なのか絹なのか、などなどいろいろあるわけで。


しかし江戸時代は食材が少なかったから、シンプルな味付けでも美味しかったのでしょうが、現代人は舌が贅沢になっているから、正確に再現出来たとしても、美味しいと思えるかどうかは分かりません。美味しそうだと思わせる作家の腕が素晴らしいだけかもしれません。


ともあれ、正解が分からない文学グルメは、自分が美味しいと思えれば、それでよしでしょうか。次は豆腐の田楽でも作ってみようかと思います。

花巻蕎麦ふたたび

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以前にも書いたことがありますが、芦川淳一さんの時代小説《おいらか俊作》シリーズの主人公・滝沢俊作の好物である「花巻蕎麦」。自分でも想像で作ってみたことがありますが、今いち正解が分からずにもやもやしていました。


江戸時代からある蕎麦とはいえ、これを置いてあるお蕎麦屋さんはなかなかありません。がしかし、遂に「花巻蕎麦」のあるお蕎麦屋さんを見つけたので、食べてみました。


実は昨年の大晦日に行って「花巻蕎麦」があることを発見していたのですが、その時は天ぷら蕎麦を食べてしまい、次回には必ず!と思いながらも、コロナやら何やらで外食の機会がなく、なかなか行けずにいたのです。


最近、時代劇を観ながら日本酒を呑むというシチュエーションにはまっている為(けして日本酒が好きなわけではないのだけれど)、お蕎麦屋さんで日本酒を呑むのもいいなあと思っていました。青森の「田酒」も置いてある店だし、また行ってみるかと久々の外食。


さて、いざ「花巻蕎麦」を頼んでみたら、蕎麦の上の海苔が、ざる蕎麦に使うようなきざみ海苔で、なんかイメージが違ってちょっと待てよと。芦川さんの本には確かこう書いてありました。


「花巻とは、あぶって揉んだ海苔を、かけ蕎麦にふりかけたものである。江戸前でとれた海苔の香りが蕎麦の風味を引き立てている。」

──芦川淳一〈おいらか俊作江戸綴り〉『若竹ざむらい』


というわけで、ビジュアルが違う。それに細く刻んだ海苔では、海苔の香りはあまり感じられません。つゆもアゴ出汁のようで、これでは江戸前とは言えない。というのも、つい最近までアゴ出汁は関東のそばつゆには使われていなかったからです。


はっきり言っちゃいましょう!自分で想像して作った「花巻蕎麦」の方がはるかに美味しかった。大晦日に行った時はいいお蕎麦屋さんだと思ったのだけれど、今回はがっかりでした。


やっぱり私は神田の「やぶそば」が一番好き。今回のお蕎麦屋さんは値段もやぶそばと一緒くらいだし、だったらはなからやぶそばに行った方が間違いない。ちょっとお高くても、美味しいから文句もないし満足できる。もっとも、今回の目的は「花巻蕎麦」だったので致し方ない。


やぶそばには残念ながら「花巻蕎麦」はないけれど、やぶそばのつゆで作ったら、きっと美味しいでしょうね。江戸前の作りに合う蕎麦なのだと思います。


※上が今回食べた花巻蕎麦、中が自分で作った花巻蕎麦。下は芦川淳一さんの《おいらか俊作》シリーズ5作。



麒麟特製レモンサワー

最近飲んでいたレモンサワー、名前ど忘れしたけどストレスなく飲めて気に入ってはいる。でも、もう少しレモン感あってもいいよねと思い、麒麟の特製レモンサワーを買って飲んでみたところ、苦味が強くて私にはダメだった。レモン感には苦味も含まれるかもしれないが、コーヒーの苦味もダメな私が求めていたのは苦味じゃない。すごく期待していただけに、がっかり。


それから、つまみで食べてみた浪花屋の大辛口柿の種もがっかり。浪花屋の普通の柿の種は美味しいのに、何故大辛口で甘くなる?唐辛子を入れた分、砂糖を増やした?これだったら、100円ショップの名もなき大辛柿の種の方がはるかにまし。