す も も の 缶 詰

ツブヤキニッキ

おかしな本棚


§…読書中…§

<引用>
これは本棚の本です。本の本ではなく、本棚についての、本棚をめぐる、本棚のあれこれを考える本。あるとき、どうも自分は本が好きなのではなく──いや、もちろん本も好きなのですが──本当に好きなのは本をおさめた本棚や本立ての方ではないかと気がついた。

──うちの本棚には、まだ読んでいない本がたくさんある。それが何より嬉しい。ぼくにとって本棚とは「読み終えた本」を保管しておくものではなく、まだ読んでいない本を、その本を読みたいと思ったときの記憶と一緒に並べておくものだ。「この本を読みたい」と思ったその瞬間こそ、この世でいちばん愉しいときではなかろうか。それをなるべく引きのばし、いつでもそこに「読みたい」が並んでいるのが本棚で、その愉しさは、読まない限りどこまでも終わらない。永遠につづいてゆく。何と素晴らしい本棚。

<内容紹介>
多くの本好きやデザイナーが注目するクラフト・エヴィング商會、6年振りの描き下ろし。不可思議な本をつくり続ける同商會の書庫を初公開! 「頭を真っ白にするための本棚」「波打ち際の本棚」「金曜日の夜の本棚」……書棚の写真を眺めているだけでも楽しく、本文を読むと実物を手に取りたくなる、そんな古今東西の奇書・稀書・偽書がたっぷり。創作の秘密が垣間見られる異色のブックガイド。