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ツブヤキニッキ

ポール・ラザーを想う

最近よく、バイオリンのポール・ラザーを思い出しています。

去年一緒にライブをしたシルク・ドゥ・ソレイユのバイオリニストで、現在は確か南米の方で演奏していると思いますが、そもそもはヨーロッパでゴールドメダルをとったNo.1バイオリニスト。一流の指揮者に「ポール・ラザーは素晴らしい!」と言わしめる天才バイオリニストなのです。

私もポールのバイオリンを聴くと、感動して胸が熱くなります。素晴らしいバイオリニストはたくさんいますが、胸が熱くなるような音を聴かせてくれるのは、私にはポールしか思い浮かびません。

そのポールのバイオリンで自分が歌ったというのは、身に余る光栄、なんという幸せだったろうかと今更ながら思います。

歌は演奏する人によって、良くも悪くも変わります。ポールのバイオリンは、鳥肌が立つくらいに本当に気持ち良く歌えました。外国人と組むのは大変な苦労がありますが、歌っている時にはそれを全部忘れるくらいに陶酔しました。それがポール・ラザーの力です。

去年のライブを思い出すとまるで昨日の事のように音が蘇り、また胸が熱くなって再び感動して涙さえ出て来ます。言葉の違いはもちろんのこと、クラシックとかジャズとかのジャンルも飛び越えて、音楽というテレパシーを交わしたという感じでした。

一生に一度あるかないか、素晴らしい才能を持った真の天才と出会えた事に感謝、そして同じステージに立てた幸運にも感謝です。この経験は私の宝物です。

もう一度一緒にできるかな?できたらいいな…。その機会があることを願って、私も頑張らなくてはならないと思いを新たにしています。