- 作者: ロバートマキャモン,Robert McCammon,二宮馨
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2005/07
- メディア: 文庫
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今年のSummer Readingは、ロバート・マキャモンの『少年時代』を再読することにしました。ホームページ(SCHAZZIE CLUB)の移転でコンテンツのひとつであるマキャモン・コーナーを作り直しているうちに、また読みたくなったので。
本来「Summer Reading」とは、夏休みを利用してたくさん本を読みましょう的な意味合いで、バーナード・マラマッドの短編にもそれを題材にした『A Summer's Reading』という小説があります。しかし私の場合はもっとダイレクトに、タイトルに「夏」もしくは「Summer」がついているか、内容が「夏」の話を選んで読みます。
なぜならば、そもそも夏休みなんて優雅なものはないので、夏休みだからたくさん本を読もうという動機では全くないからです。ちなみに、8年前のブログにも同じようなことを書いています。当時は今よりもたくさん読書していましたけど。
というわけで、マキャモンの『少年時代』は、12歳の少年の夏休みの話です。再読と書いたけれど、内容はほとんど忘れてしまいました。久しぶりにマキャモン・コレクションの箱を開いたら真新しい文庫本が出てきて、そういえば単行本を持っているのに、新装になったのが嬉しくてわざわざ文庫本も買ったことを思い出し、この機会に読むことにしました。マキャモンの本はしばらく経つとだいたい絶版になってしまうので、新装版が出ることなどめったにないのです。
現在、ほかの650ページの大部の書を読書中ですが、これが全然面白くなくて、半分くらいまで読んだけれどどうしようかな・・・という感じ。ここで大好きなマキャモンを読んだら、その本はさらにつまらなくなること必至です。
つまらない本をいつまでも読んでいても時間の無駄かとも思うし、つまらなくても最後まで読み通すことも大事かとも思います。皆さんはどちらでしょう?買った時のことを考えると、そう簡単にやめたくないとは思いますが、一生のうちにあとどれだけ読めるかと思うと、できるだけ好きな本、面白い本を読みたいとも思います。
しかし私は好きなものを後にとっておくタイプなので、好きな作家や面白い本を結局読めずに死んでしまうのではないかと心配になったりもします。だったら先に読めばいいのにと思いますが、大事すぎてもったいない。好きな作家の本を全部読んでしまったら、なんだか寂しくなってしまいます。
アメリカの作家のジョン・アーヴィングはディケンズが大好きで、ディケンズの作品はほとんど読んでいるけれど、1冊だけは残してあるのだそうな。その気持ち、痛いほど分かりますね。でもそれは危ない賭けでもあります。たった1冊だけ読まずにぽっくり逝ってしまう可能性もあるわけで・・・。
ちなみに、「本は自分で買って手元に置いておくだけでも読んだに値する」と言った友人がいますが、私もその通りだと思います。例え読まなくても、その本に対する愛情は読んだに等しいくらい溢れているのです。
余談だけれどマキャモンの『少年時代』は、原題の『BOY'S LIFE』のほうが好きだな・・・。