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ツブヤキニッキ

ケヴィン・ヘンクス 『オリーブの海』

『オリーブの海』/ケヴィン・ヘンクス (著), Kevin Henkes (原著), 代田 亜香子 (翻訳)

  • 価格: ¥1,680 (税込)
  • 単行本: 175 p ; サイズ(cm): 19 x 13
  • 出版社: 白水社 ; ISBN: 4560027285 ; (2005/08)

出版社からのコメント
2004年度のニューベリー賞オナーを受賞したこのさわやかなヤングアダルト小説は、いきなりショッキングな書き出しで始まる。夏休みのある日、主人公の少女マーサ・ボイルのもとをひとりの女性が訪ね、自分の娘オリーブが書き残した日記の1ページを渡して去るのだ。オリーブはマーサの同級生。だが「オリーブ・パーストウは死んだ。モンロー・ストリートで自転車にのっているとき、車にひかれた。何週間か前のことだ。マーサが知っているのはそれだけだった」


クラスメイトといってもほとんど口もきいたことがないオリーブ。マーサに手渡された日記には彼女の3つの望みが書かれていた。まず、自分はいずれ小説家になりたいということ、そしていつか本物の海を見たいということ、そして最後に、マーサと友だちになりたいということ。


マーサは呆然としてしまう。もう2度と会えない人間からのメッセージ。なぜオリーブはわたしと友だちになりたいと思ったのだろう? そしてそこには奇妙な偶然もあった。実はマーサ自身、小説を書きたいと思っていたし、翌日から海辺の祖母の家に家族で出かけることになっていたのだ。


物語はこのあと、海辺の町でのマーサのひと夏の体験を語っていく。そこには家族の問題や、祖母との心の交流や、小説書きの苦心や、ほろ苦い初恋の一幕がある。だが、そんな少女らしい夏の思い出を作りながら、マーサの頭からはオリーブのことが離れない。そして明日は家に帰るという日、マーサはあることを思いつく。